It’s never too late! 日本語訳「遅すぎることはありません!」

2018-10-15

It's never too late

 

It’s never too late!
日本語訳「遅すぎることはありません!」

 

人間には、ともすれば自分の中で聖霊が発揮される創造性に従うよりも、自らの判断に頼ろうとする傾向があるようです。私たちは、物事がいつどのような途をたどるかを知りたいと思い、人生が思ったようにならない時、自分の願いを神は聞かれていないと思い込んでしまうのです。新しい生き方を切り開くには歳を取りすぎて、遅すぎると思う人もいます。

49歳の一人の女性にとって、全てを置いて旅立つということがどのような意味を持っていたか考えてみましょう。フィリピンが18歳でフランス・グルノーブルの訪問会修道院に入会した時、僅か5年後にフランス革命によって修道院を去ることを余儀なくされるとは想像することもできませんでした。フィリピンは、修道生活に戻るために9年間待ち、それから3年間グルノーブルの修道院の立て直しを目指しましたが、不成功に終わりました。その後35歳でマドレーヌ・ソフィ・バラと出会い、聖心会に入会しました。この出会いによって新しい展望が開け、彼女は新しい目標を得てもう一度全てを置いて旅立つことができたのです。宣教者としての召命に応えてアメリカへと船出するのは、48歳になってからの事でした。

このような難しい決断をフィリピンに可能にしたのは、何だったのでしょうか。開かれた心、厚い信仰、勇気、忍耐、そして内的な自由。フィリピンは自らの生きてきた道やその過程で得た成果と、同時代の人々の人生とを比べることをせず、神の御前における不断の粘り強い祈りを通して深い願望は満たされました。イエスの聖心の炎と、生きている現実を愛し受け入れることで、何事にも耐える力を得たのです。

主イエスよ、愛を持って私たちが現実を受け入れることのできる、内的な自由の空間を私たちのなかにお創り下さい。世界に、私たちの心に生きる聖霊に耳を傾けることができるように、私たちの心をお開きください。

 

文・画:エリカ・トニャ RSCJ 中央ヨーロッパ・ハンガリー管区
訳:中山洋子

 

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