We Can Make a Difference 日本語訳「私達は変えられる」

2018-09-03

We Can Make a Difference

 

We Can Make a Difference
日本語訳 「私達は変えられる」

この絵の中で、聖ローズ・フィリピンは、二人の少女の間に立っていますが、この立ち位置には重要な意味があります。この絵は、大勢の無学の女性が、それは特に私の住む地域に多いのですが、逆境にありながら子供たちを慈しみ、教育するために闘っていることを思いださせます。私は常々、フィリピンの勇気に感服しています。彼女は英語が話せないにもかかわらず、英語が第一言語の国に学校を設立しました。社会正義のために行動を起こさずにはいられませんでした。どんなに長い年月がかかろうとも、先住民へのミッションをあきらめませんでした。神のためにこれらの行動を通して、無学と貧困と戦い、二つの文明の出会いを実現しました。私にとってフィリピンは、インスピレーションと勇気の源泉です。先の見えない状況においてはなおさらです。フィリピンは、教師のモデルです。私は度々自問します。子供達と貧しい者を愛することにフィリピン・デュシェーンを駆り立てたものは何だったのだろうか、と。

フィリピンとフランシス教皇には類似点があります。お二人の心は最も弱い者に広く開かれています。昨年の4月、ギリシャ訪問の折に、教皇は12人のシリアの難民――全員イスラム教徒です――を国に連れて帰りました。彼らは今、言葉と職業の訓練を受け、教育の機会も与えられています。また、先ごろ、教皇は1500人の経済的に恵まれない人々を招いてパーティを催しました。

多くの場合、貧者は社会から締め出され、恐れられています。フィリピンを行動に駆り立てたものは何だったかを思いめぐらす時、神の尽きることのない愛、そしてフィリピンを聖心会に与えてくださったことに心から感謝が沸き上がります。愛のみが、貧しい者と恵まれた者の間の障壁を取り除き、橋を築きます。アフリカでは、物質的に貧しい者と女性は極貧で傷つきやすい者と決めつける伝統が残っています。しかし、教育を受ければこのような人々も能力を発揮し強くなるのです。貧しさの最も痛ましい側面は無学という事だと思います。聖心会の一員としてフィリピンの遺産を継承し、現代において貧困がもたらす不正にもっと目を向けるよう祈ります。教育を通して、このような不正がなくなるよう力の限り尽くすことができますように。

 

文:カジャ・カイエンベ・クレマンティン RSCJ コンゴ民主共和国管区
絵:イルドレット・メイエール
訳:新井協子

 

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